コーク社製フレッキシファイバー
フレッキシファイバー(ファイバーベッド型)
フレッキシファイバー FLEXFIBER(R)は、特殊ファイバーと外装ケージにて成型された高性能ミストセパレーターであり、設計条件に応じてサブミクロン単位の微細ミストを99.95%以上のレベルで捕集することができる製品です。
本製品の捕集対象となる白煙、いわゆるサブミクロンのミストは次のケースで発生します。
1. 温度降下等による過飽和ガス成分の凝縮。
2. 2種以上の気体の化学反応による 蒸気分圧の低い物質の生成。
この代表例として、
硫酸製造プラントにおける硫酸ミスト。
塩水電解プラントにおける塩水ミスト(Wet塩素塔)、硫酸ミスト(Dry塩素塔)
乾式リン酸プラントにおけるリン酸ミスト。
洗剤製造プラントにおける硫酸ミスト。
尿素・硝安プラントにおける可溶性ヒューム。
コンプレッサー、タービン、工作機械などより発生するオイルミスト。
- FLEXFIBER(R)ミストセパレーターのメリット
FLEXFIBER(R)においては、対象ガスに応じて多種多様な材質を選定出来ます。ケージ材質は、CS、304L,316L、PP、FRPにて製作可能であり、内部の特殊ファイバーは、特殊ファイバーグラス、カーボンファイバー、ポリエステルファイバーでの対応が可能です。
FLEXFIBER(R)の標準使用
右図に示す通り、標準的なFLEXFIBER(R)を採用した装置は、缶体と内部に設置するエレメント(FLEXFIBER(R))で構成されます。 対象となる微細ミストを含んだガスは、エレメントを通過する際に特殊ファイバーで捕集され、最終的には液滴としてエレメント下部のドレンレグより排出されます。 また.、対象ガスは含まれていた微細ミストは99%レベルで捕集され、クリーンなガスとして装置上部より排出されます。
捕集メカニズム | 効率 | 圧力損失(mmAq) | 濾過風速 (m/sec) | ||
---|---|---|---|---|---|
ミスト径(μ) | 効率(%) | ||||
BD | ブラウン拡散 | >3 | 100 | 50 – 500 | 0.03 – 0.2 |
<3 | 99 | ||||
IC | さえぎり衝突 | >3 | 100 | 100 – 250 | 1.3 – 1.8 |
1 – 3 | 95 | ||||
IP | 慣性衝突 | 1 – 3 | 85 – 97 | 125 – 180 | 2.0 – 2.5 |
0.5 – 1 | 50 – 85 |
FLEXFIBER(R) タイプBD
(ブラウン拡散捕集)ミストセパレーター BD型は、1ミクロン未満のミストが行う「ブラウン運動」の原理を利用することにより、サブミクロンレベルの粒子径ミストを99.9%レベルで捕集することが達成出来ます。 BD型はキャンドルの形をしており、材質においては用途?腐食性に応じて選定が可能です。
BD型の特徴としてガスの濾過流速が低い程、ミスト捕集効率が向上することがあります。これは、ミストが特殊ファイバーの層内に存在する時間を長くしてやることにより、より高い確率でファイバー繊維に接触させる事が可能となる為です。
ブラウン拡散捕集原理
粒子の質量が無視でき、流速が遅いほど粒子は慣性の影響.を受けることなくブラウン運動(粒子がガス分子と衝突して起こる前後左右運動)をするので、流体の流線に沿った均一な運動は行わず、不規則に移動し、障害物である繊維に付着し捕集されます。
FLEXFIBER(R) タイプIC
(衝突捕集キャンドル型)ミストセパレーター IC型は、さえぎり衝突原理を利用することにより、粒子径1~3μのミストを経済的に捕集することが可能です。 捕集効率としては、粒子径1μレベルのミストを90%+捕集することが出来、圧力損失は100 ? 250mmAq程度となります。 ファイバー層ではミスト捕集をして、ガス出口側の金属メッシュ層では凝集作用によるドレン効率を高めます。
さえぎり衝突捕集原理
慣性、拡散の影響が無視出来る範囲において、粒子の中心は流体の流線にそって移動し、その中心が繊維表面から粒子の半径以内に近づけば、繊維に接触捕集されます。
FLEXFIBER(R) タイプIP
(衝突捕集パネル型)ミストセパレーター IP型は硫酸プラントで採用されているケースが多く、衝突原理を利用してミストを捕集するタイプです。 硫酸プラントにおいては、圧力損失125 ? 180mmAq程度で3μ以上のミストを100%、1~3μのミストを85~95%。0.5~1μのミストを50~85%捕集致します。 その形状は一般的に長方形をしており、多種多様な金属でフレームを製作することが可能です。
さえぎり衝突捕集原理
慣性、拡散の影響が無視出来る範囲において、粒子の中心は流体の流線にそって移動し、その中心が繊維表面から粒子の半径以内に近づけば、繊維に接触捕集されます。