case study 硫酸製造プラント
デミスターはKOCH-GLITSCH社の登録商標であり、過去50年以上に渡って、ミストセパレーターの代表的な製品として活躍しております。
そして流量と性能に関する数多くのノウハウを活かし、硫酸プラント向けのミストセパレーターとしては世界数十カ国150以上の硫酸プラントに導入されております。
プロセスでの各箇所においてのポイントをコーク社製品を織り交ぜながら下記に説明いたします。
硫酸協会編「硫酸ハンドブック(改訂二版)」に硫酸プラント向けミスト対策の当社資料広告が掲載されております。こちらもご確認下さい。
乾燥塔
一般的にはH&SLスタイル(コーク社ではStyle708&709)の2ステージで処理しておりますが、デミスターStyle338はSX®ワイヤーメッシュとPTFEファイバーのコンビネーションにより3ミクロン以上ミスト99.9%捕集可能です。 よってStyle338の1ステージのみで従来の2ステージ以上のミスト捕集効率を実現しております。
デミスターStyle338
上部の層ではワイヤーメッシュとPTFEファイバーのコンビネーションで高いミスト捕集効率を実現して、下部の層では捕集されたミストが効率よく流化しやすくするためにワイヤーメッシュのみとしています。
TURN-DOWN50%の状態でも高いミスト捕集効率が期待できます。
メッシュ材質は運転条件の変動に強いSX®が標準です。従来のAlloy20やAlloy66(Lewmet相当)でも製作可能です。
第1吸収塔
微細なミスト粒子(1ミクロン以下ミスト)が存在する第1吸収塔において、ブラウン拡散捕集原理を利用してミストを利用するキャンドル型フレッキシファイバーBDが多く採用されております。 ミスト捕集効率は1ミクロン以上ミスト100%捕集可能です。これにより下流の機器の腐食問題を解決します。
第2吸収塔
ミスト粒子径が第1吸収塔よりもやや大きいため、インパクション捕集原理を利用したキャンドル型フレッキシファイバーIC、あるいはフラットパネル型フレッキシファイバーIPで対応するケースが増えております。
フレッキシファイバーIC
キャンドル型のインパクション(衝突捕集原理)を利用したミストセパレーターです。
設置はスタンディングのみです。
設計濾過流速⇒1.3~1.8m?sec
ミスト捕集効率⇒
・3ミクロン以上:100%
・1~3ミクロン:95~99%
設計圧力損失⇒100~250mmAq
フレッキシファイバーIP
タイプICと同様にインパクション捕集原理を応用したフラットパネルタイプのミストセパレーターです。
設計濾過流速は2.03~2.54m?sec
ミスト捕集効率⇒
・1~2ミクロン:85~99%
・0.5~1ミクロン未満:50~85%
設計圧力損失⇒125~180mmAq